2005年 06月 09日
道を通る美味しいものたちーリマカキ |
家の前には早朝からいろいろ音をたてる「モノ」が通る。 引っ越して来た当初、なにが何なのかさっぱりわからず、音がするたびに外に出て確かめていたが(そんな私をオットはヒマ人と呼ぶ)実はいろいろな物売りの人たちだったのでした。名前は「リマカキ」(5本の足という意味)。3輪の手押しの屋台+人間の足=5本の足。早朝6時「チリリン・チリリン」という鈴の音はインドネシア人たちのお気に入り朝食ナンバー1の「ブブール・アヤム」(鶏のおかゆ)、7時「サユ〜ル・サユ〜ル」(野菜屋さん)、7時半「♪♪♪—イギリスのアイスクリームバンの音楽と同じ」(パン屋さん)と自家製ジャムー(漢方ドリンク)売りのおばさん、8時「コプコプー竹をたたく音」インドネシア人たちのお気に入り朝食ナンバ−2、「ソト・アヤム」(鶏と野菜のスープ)や「ケトゥパック・タフ」(豆腐のサラダ)...とこんな具合に続いて、昼間は、「ミー・アヤム」(甘辛煮の鶏肉と小松菜をのせたラーメン)、ホウキ屋さん、靴の底を直すおじさん、アイスクリーム屋さん、シューマイ屋さん(どちらかと言うと飲茶屋さんってかんじ)、「ボトル・ボト〜ル」のガラス瓶のリサイクル屋さん(お金と交換してくれる)、そして夕方からは、牛乳&ヨーグルト屋さん、インドネシア人お気に入り、小腹が減ったらこれ!「バクソー屋さん」(ミートボールと春雨スープ:チリンチリンと茶碗と箸で叩いていく)など1時間ごとに誰かがいろんな音を出して通り過ぎて行く。今はだいだい音と時間で何屋さんかわかるようになった。
その中で私のお気に入りは「ルジャク」。まだ若いパパイヤ、マンゴー、グァバなどを細かくスライスして、ピーナッツ、チリ、パームシュガー、タマリンドを溶かした水でペースト状に練ったソースに絡めたもの。タイ料理のソムタム(青パパイヤのサラダ)みたいだけれど、もっと甘い。その場で作ってくれるから、なんの果物を使って、辛さはどれくらいか決められる。最近はその上にアイスクリームをのせてくれるようになって、試してみたらこれがうまい!クリーミーで冷たいアイスが辛さに疲れた舌を癒してくれる...とまるで料理の鉄人(古い?)のような表現だけど、ホントにクセになります。甘いものは苦手だけれど、パームシュガーの自然なほんのりした甘さは大丈夫。カンカンっとお鍋の蓋を叩く音が聞こえると、ンバック・マーと2人「来た!」といってお皿持参で外に飛び出して行くのでした。
まだ試していないもの、それは「ブブール・アヤム」(鶏のおかゆ)。これは本当に試したいのだけれど、朝が早い!まだ朝もやの中を来るのです。だからいつも寝過ごしてしまう。たった一度だけ、二日酔いで朝5時からトイレでうずくまっている時に「チリリン・チリリン」と控えめな音。「もしや」と思い外に出てみると、それは「幻の」おかゆ屋さんでした。でも、気持ち悪くてとても買う気にならず、そっと後ろ姿を見送ったのでした。
「いろいろ美味しいものあるじゃない」と言われそうだけれど、これらは全て「おやつ」または「ちょっと小腹が減った」用の食べ物。しっかり食べたい派の私としては、やっぱりおやつはおやつなのです。
最後にテンペのレシピをもう一つ。ンバック・マーに「この間のバッチャムの写真好評だったよ」といったら喜んで、今度はテンペのコロッケを作ってくれた。テンペを煮て、柔らかくなったらマッシュポテトのようにねっとりするまでつぶす。そこに、事前に石臼ですっておいた(瓶入のガーリックペーストのも可)ガーリック、塩、ネギ(スプリングオニオン可)のみじん切りをまぜ、丸める。そうとうねっとりしているので、手でOKサインを作ったぐらいの大きさがお薦め。それに溶き卵を衣がわりにつけて、揚げます。小麦粉は使わないので、Wheatアレルギーの人もOK…(なんて、小麦粉がダメな日本人はあまりいないか)。テンペだけではヘビーだなと思う人は、テンペと豆腐を半々でつくってもよし。この場合はできるだけきめの粗いお豆腐を選びましょう。
今週はアレックスがジャカルタに出張中。一人、家に残っている私を近所の人はかわいそうがって(ホントはぜ〜んぜんヘッチャラなのだが)いろいろと声をかけてくれる。インドネシア人はまず、1人になることを嫌う。すぐ「怖い」という。何が怖いのかわからないけれど...。何はともあれ、そのおかげでンバック・マーとリンダ婦人からいろいろと差し入れをもらう。昨日は朝、偶然家によったら山のような食べ物を出してくれて、朝だけで1日分食べてしまった。おまけに夕方帰ったら夜の分まで冷蔵庫に入っていてびっくりしてしまった。(ンバック・マーは鍵を持っているので、よくこうして差し入れや雨の時の洗濯物の取り込みをしてくれる)。
アレックスがいる時は一応気を使っているのか、けっこうまじめに働いているンバック・マーだが、今週はご主人がいないのでリラックス。昨日はテレビを見て、床でお昼寝していた(笑)。インドネシア在住の友達たちが聞いたら呆れ果てるお手伝いさんぶりだが、私にはおかしくって仕方がない。いつもジャワ語とインドネシア語を混ぜこぜで話すので、私にはよくわからないのだけれど(ジャワ語はインドネシア語とはまったく違う言語)、なんとなく話があってしまう...今週末はイギリスの友達のウェディングプレゼントを探しに南ジョグジャのアンティークショップを見に行くつもりだが、ンバック・マーについて行ってもらおうと思っている。最近は肌も黒いので黙っていればローカルに見えるらしい私。アレックスと行くよりは断然安く買える自信はあるのだが、やっぱりジャワ語の話せるおばさんほど買い物に強い味方はいない。彼女と一緒だったら私ひとりよりさらに数段安く買えるはず。フフッ。楽しみ♪
by saeinyogya
| 2005-06-09 14:53